Scratch(スクラッチ)はアメリカ・マサチューセッツ工科大学メディアラボ(MITメディアラボ)が開発・提供している、子供向けのプログラミング言語学習環境です。
小学生〜中学生の子供でも物語(ストーリー)、ゲーム、アニメ、音楽・アート作品などを作ることができ、さらに完成したプログラム(作品)を世界中の人々と共有できます。
Scratchを通じて子供たちは、創造的に考え、系統立てて論理的に考えること、協調して活動することを学ぶことができます。
何ができる?
記事冒頭のようにScratchはストーリー、ゲーム、アニメ、音楽・アート作品のプログラムを作ることができますが、言葉ではわかりにくいかと思います。Scratchのできることが、わずか2分で紹介されているので、まずは公式動画を見てみましょう。
※再生すると音が出るのでご注意ださい。
Scratch Overview from ScratchEd on Vimeo.
動画で紹介されている作品を見ると、プログラミング言語特有の構文学習や複雑なソースコードを書く(コーディング)必要があるように思うかもしれません。しかし、Scratchではあらかじめ用意されたブロックを組み立てるだけで作品を作ることができます。
構文学習や実用的なコーディングではなく、多くのプログラミング言語に共通する概念や思考を学べるようになっています。
2020年から必修化される小学校のプログラミング教育は「コーディングを覚えることでなく、プログラミング的思考を育成すること」を目標としています。
日本語対応は?
Scratchは英語のアプリケーションですが、世界中のさまざまな言語に対応しています。もともと視覚で直感的に操作できるアプリで、さらに日本版Scratchの操作画面は下図のように完全に日本語化されているので、操作に困ることはないでしょう。
ただし、説明資料や動画は完全に日本語化されていないことがあります。また世界中の誰もが作品を共有できるため、作品の多くは英語で作られたものとなっています。はじめのうちは親子一緒に操作するのが良いでしょう。
対象年齢は?
Scratchは主に8歳から16歳の子ども向けに作られており、小学生と中学生がプログラミングを学ぶのに適しています。
なお5歳から7歳の子どもには ScratchJr(スクラッチジュニア) が容易されています。
お金は掛かる?
Scratch はMITメディアラボが無償提供しており、インターネットに接続できる環境があれば無料で使うことができます。
必要なものは?
Scratchに必要なのは「パソコン(またはタブレットPC)」と「インターネット接続」だけです。必須ではありませんが会員登録用の「メールアドレス」を用意しておくとスムーズです。
スマートフォンには対応していません(2019年1月時点)。
何かをダウンロード・インストールする必要はなく、ブラウザ(インターネット閲覧アプリ)でScratch公式サイトにアクセス、「創作を始めましょう」というボタンをクリックすれば、すぐにScratchを始めることができます。(下図は2019年1月時点)
ScratchはChrome, Edge, Safari といった最新ブラウザでは問題なく使うことができますが、旧型ブラウザ Internet Explorer はサポート対象外となっています。詳しくはInternet Explorerでは最新のScratch(Scratch3.0)が使えないことに注意をご覧ください。
必要な知識やスキルは?
プログラミング言語の知識はまったく必要ありませんが、パソコンに関する一般的な知識や操作スキルは必要です。まずは以下の操作をお子さんに教えてあげましょう。
パソコンの基本操作
・クリック、右クリック、ドラッグ&ドロップといったマウス操作
・文字入力(全角ひらがな、半角英数字の入力ができること)
・ファイル操作
インターネット
このページを見ている時点で親は大丈夫かと思いますが、お子さん1人では難しいなら、デスクトップにScratch公式サイトへのショートカットを作る、ブラウザのブックマークを活用するなど少しだけ手伝ってあげましょう。
メール
会員登録するとScratchをより便利に楽しく使えます。会員登録(サインアップ)にはメールアドレスが必要です。小学校低学年の場合、メールアドレスの取得やメール操作は難しいので、登録は親が手伝いましょう。
本の紹介
ワンコインでWindows10の基本操作からネット・メール操作までわかります。
プログラミングは、まず試してみることが一番です!さっそくScratch公式サイトにアクセスして始めてみましょう。
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